いつも見ている当たり前の景色が簡単に違って見える方法があります。
上から見てみる
1分くらいで26階へ
すると大陸の形や建造物の多さ、僕がどこにいて周りには何があるのかが少しだけわかる気がした。
唯一動いていて目に入る自動車なんかは可愛くて何台も何台も目で追ってしまった。
僕は高い所が大好きだ。
それと同時に高所恐怖症でもある。
見える景色にうっとりしていても、ドキドキとした恐怖も感じている。
綺麗だと思うものは時に凶器にもなる。
そんな混濁とした気持ちの中で飲むいつものあいつはまた格別で気圧のおかげかはたまた恐怖感からくるものなのかいつもより少しだけ酔いがまわるのが早く感じた。
あと、何度として味わうであろうこの味とこの季節に僕は何度この気持ちになるんだろう。
「最高かよ。」
そして、迷わず2杯目に手を伸ばしていく僕の姿がそこにあった。
つづく